ズボラ生活
日々の生活,心理学の研究などなどについて,ダラダラと書いていきたいと思います。
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個人的研究会2
今回は21時から始まったので、帰って来たのも随分遅かった。
今回は、後輩が海外の自閉症児と普通児の遊びの比較とアタッチメントの検討をした海外文献を発表してくれた。

かの有名なVan IJzendoornもその論文の中に名を連ねていたのだが、なんともまぁ、いい加減な論文だった。

研究結果としては、自閉症児と普通児に遊びそのものに違いは見られないが、アタッチメント形成を考慮する事で、アタッチメントが安定している方が安定していない自閉症児よりも遊びがより高次(遊びの質が高尚ということらしいが、この論文ではそもそもその定義に無理がある)ということらしい。

結局のところ、アポステリオリな印象が強く、全然結果が出ていないし、アタッチメントを媒介変数として利用している点も、無理矢理結果を出そうとしている感は否めない。

また、方法論的にも遊びの定義も曖昧であり、さらに遊びの測定とその数量化に整合性と妥当性がない。遊びの質の違いを検討する際に、アタッチメント形成が影響を与えているということについても、何の説明もされていないので、なぜここでアタッチメントが出てくるのか?と思わされるのである。

この論文では、自閉症児の重症度については明確に提示されていないにも関わらず、アタッチメントの検討ではSecureとDisorganizedタイプの子どもで遊びの質に違いが見られたという。

しかし、そもそも、自閉症的症状が高ければ高いほど子どもの行動はDisorganized的な様態をとっていくはずなので、この論文は単に、自閉症児の重症度による遊びの違いを反映しているにすぎない可能性がある。

最近のDisorganizedタイプの子どもの研究では、養育者側の愛着体験なりアタッチメント形成なりを含めて取り上げられているのであって、Disorganizedの定義には養育者側のアタッチメントに関する要因も含まれるべきであろう。

この手の論文は要約だけ読むと、アタッチメントが安定している方が自閉症であっても普通の子どもであっても質の良い遊びをする、という風に受け止められても仕方がない(というかそう受け止めてもらう事を意図している?)。

アタッチメントや親の態度が遊びの質に影響しないとは思わないが、それを主張するなら、もう少しまっとうな論理と方法論できちんと説明してもらいたいものである。
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